2013年06月21日

2001年の6D参加記

F1200(現X1200)でレコードを作った時の参加記を、クローズしたWebからお引っ越しさせました。写真は気が向いたら載せますhi

2001年 6m AND DOWNコンテスト参加記
〜 8年振りの担ぎ上げ参加 〜
結果

当初はM/Mによる参戦を予定するもOPが集まらず、FMM参加断念を決めたのがコンテスト前日(7月6日)の未明。偶然にも、その日の仕事が午前中で終わったのをいいコトに、午後からシングルOPシングルバンド(SOSB)で参戦すべく、準備を一から始める。

運用場所は…。前々から狙いを付けていた静岡県御殿場市の宝永山。2年前のフィールドデー、三重県桑名郡長島町の木曽川河川敷で聞いたJG2TSL/2の信号(430MHz-FM)は今でもよく覚えている。ホント、Sメーターをガンガンに振らせてたよなぁ。地図を何度見返しても、宝永山の地理的なアドバンテージを活かしてみたいモノだ、と常々思っていたところへやってきた千載一遇のチャンス。

問題は「要担ぎ上げ」。高知県にいた頃、よく香美郡物部村の三嶺へ機材を担ぎ上げてはコンテストに参加したモノだが、最後に本格的担ぎ上げをしたのは1993年のフィールドデー。この時に個人局電信電話430MHz(現在のF430)で全国3連覇を成し遂げたのを最後に、泊まり込みの担ぎ上げ移動運用はご無沙汰…。あれから、もう8年近くにもなるのか。その時使っていた機材は一通り残っているものの、常置場所の常設ANTに化けたり、24時間運用のRBBSポート用無線機として使っていたりで、短時間に当時の機材をすべて揃えるのは難しい状況。代替品もあるにはあるが…。それに、今のF430ならライバルはいそうにないしなぁ(爆)。

というワケで、個人的には3度目の、6&Dでは初となるF1200へエントリーするコトに。まっ、コレには打算もありまして…。F430のレコード(1996年、JM1TUY/1、870*30)を破るのは難しそうだが(マルチはともかく局数が…)、現行規約におけるF1200のレコード(1996年、JM2RUV/2、288*16)ならいけそうだな、と思ったんですよ。宝永山でF1200なら、マルチは20台に乗せるコトができそう。となると、231局20マルチやればレコード塗り替え。1999年フィールドデーのJG2TSL/2の結果(F430、797*23)より、宝永山から1エリアは丸見えだろうから局数的な問題はないと思われる。よしっ! ってなワケですわ(笑)。ただ、1200MHzのマルチが市郡区から都府県支庁へ移行してから、300局UPも稼いだ局はどうやらいない模様。果たして300局もできるんだろうか?

さて、持参する機材をどうしよう。特に電源。今までは40Ahバッテリーを愛用してきたが、今回は将来の布石(?)を兼ねて発電機を担ぎ上げてみるコトに。ホントは、JG2TSL片桐さんも使った、HONDAから出ている軽量タイプ(EU9i)なら4ストで環境にも優しいし、燃料含めて20kgぐらいに収まりそうなんだけど…。そんなん、近所で持ってるヒト、おらへんし(うみゅ)。しゃーないなー、とSUZUKIのSX-800Rに決定。あとは、昔を思い出しつつ機材の準備を進める。ただ今回は発電機を担ぎ上げる関係から、それまで愛用してきた45Lザックではなく、仕事で使っている背負子を使って荷物を運搬するコトに。もちろん、無線機材や飲食物、着替え等のパッキングも背負子用におこない、3代目危険人物号に積み込む。

本屋にて宝永山に関する情報を立ち読み(!)で仕入れてから中津川市の実家へ向かい、仮眠を取る。2300過ぎに出発。中央自動車道を東へ。双葉SAで再び仮眠を取り…。をっとっと。寝過ごしちゃった(苦笑)。もう0630ではないか。甲府南ICで降り、上九一色村を経由して朝霧高原へ抜け、途中のコンビニで買い出しをしてから富士宮市の新五合目へ。

昨年の静岡市町村以来となる富士宮市の新五合目。できれば登山口に近い場所に車を停めたいな〜、と思っていると、なんと担ぎ上げの準備をしている無線家の一行が。取りあえず車を停めてあいさつ。誰かと思いきや、なんとJARL埼玉県支部のコンテスト委員長、JL1OKJ宮寺さんでした。そう言えば「富士山山頂からF1200で…」とか何とか、事前情報をコンテストMLに流していたっけ。見るに、コーリニアと八木(ありゃGIP産業製の八木かな?)を背負子にくくりつけている。無指向性ANTだけならこっちに勝ち目はあるけど、八木も併用されてしまうと厳しいな〜(理由:無指向性ANTでは聞こえないが指向性ANTなら聞こえる局ってのが少なからず存在するから)。しかも宮寺さんは過去に何度か富士山山頂での運用経験がある方だし。コレって勝ち目ゼロ?! 状況的にはどう見ても自分の方が不利…。しかし、過去に430MHzでブイブイ言わせてきた経験(hi)をもってすれば、不利な条件をひっくり返せるかも知れない、と自分に言い聞かせつつ、担ぎ上げの準備をする。

0830過ぎに出発。軽量マストを杖代わりに、堅く締まった登山道をてくてく歩く。新6合目からは山頂への登山道を離れ、宝永火口へ向けて緩やかに下りながらトラバースする道に。山頂への登山道を見やると、宮寺さんらがえっちらおっちら登っていくのが見えた。宝永火口からは、火口内を斜めに上がる道を尾根筋まで歩くのだが、この道が何とも歩きにくい! 宝永火口までは堅く締まった道だったのに対し、そこから先は火山礫に覆われており、少し踏み込むと「ズズッ」と後ろへずり下がる始末。う〜む、コレは体力を消耗するなぁ。霧というか雲というか…、水蒸気で視界があまり利かない点が不幸中の幸いで、足許を気にしつつ「千里の道も一歩から」と少しずつ登る。そして登山開始から1時間20分後、やっと宝永山へ連なる尾根筋に出る。ふぅ、ココから先は山頂へ向かって緩やかな下りになるハズだ。実際そうで、足取りも軽く山頂へ向かうと、参考書籍や片桐さんのWebサイトで見た「杭」の連なっている様子が…。1時間30分弱で山頂到着!

「をを! ココが憧れ(hi)の宝永山か」と、ちょっとだけ感激に浸ってからテントを設営し、中に機材類を全部放り込む。そして内容チェック。というのも、帰りは一気に下ろす予定なので、使わないだろう物品は今のウチに下ろしてしまおう…。予備の下着類などをディバッグに詰めて下山開始。

帰りは行きと違うルート。宝永火口〜新6合目の途中から御殿庭へ向けて少し下り、新5合目駐車場へトラバースするルートを選択。しかし、この道は使えないな〜。木々の生い茂る中を道が抜けており、所々で木々の枝が道の上に覆い被さっている。コレでは長尺物を背負子にくくり付けた状態で歩こうモノなら、あちこちに引っ掛かってにっちもさっちも行かなくなってしまう…。

小1時間かけて3代目危険人物号へ戻り、2度目の山頂アタックの準備。さあ、SX-800Rを担ぎ上げるゾ! 発電機の他には燃料とノートパソコン。それらをひとまとめにして背負子に固定し、少し提げてみる…。うっ! コレは重い。さっきよりも重量がある。ううむ、ホントに担ぎ上げられるんだろうか??? 何とか背負えるが、肩にずしっとくる重みにはかなり厳しいモノが…。

案の定、先ほどよりも足取りが重い。ハーネスがあるから何とか背負っているようなモノで、ハーネスがなければ完全にギブアップな重さ。ヒィヒィ言いつつ、汗をたくさんかきかき、何とか宝永火口まで歩く。ココまではいい。問題はこの先。多少坂がキツいのは許せるが、足元のおぼつかない道ってマジで疲れるのよね〜。事実、宝永火口から先は、まさしく「蝸牛の歩み」。ちょっと歩いてはお茶を口に含み、ちょっと歩いてはアメをかじり、ちょっと歩いてはエアーサロンパスをふくらはぎやひざetc.にシュッとひと吹き。歩幅なんて20〜30cmがいいところ。それでも、30kgは優に超える荷物を背負って少しずつ前進。こうなりゃヤケクソですわ(笑)。大学の学生寮時代に培った「気合い」を思い出しつつ、「ココで踏ん張れば…」と自分に言い聞かせ、GPを杖代わり(!)に難儀な山道を歩く。

結局、尾根筋まであと100mあるかどうか、という地点で、激しい腰痛のために現状での担ぎ上げを断念。いったん荷物を下ろし、発電機以外を背負子にくくり付けて再出発。ああ、コレは軽いや。始めからこうすれば良かったかな、とちょっぴり後悔しつつ、でも3度もこんな道を登るのはご免被りたいや、と山頂へ。再びテントの中に機材を放り込み、発電機を取りに…。結局2度目の担ぎ上げは2時間40分もかかりましたhi。

山頂近くに鎮座おわします発電機を見ながら「終わった…」と感慨にふける間もなく、ANT設営を開始。17エレループはマキ電機製。コレを有山工業製の2分配器を使って給電する。分配器と同軸切替器の間は贅沢にも10D-FB。今回は時間がなく、手持ちの中から適当に見繕って持参したため、数メートル余ってしまった。この余った分だけ余計な体力を使うのに…。仕方ないよね。

有山工業製の軽量マストに八木とGPをマウントし、3方向にステーを張る。ホントはもっと高く上げるコトができるのだが、この地は風の強い場所なのだろうか、杭の何本かは根元に倒壊防止の仕掛けがしてあるのにもかかわらず横倒しになっており、また参考書籍で見た祠みたいな建造物は完全に倒壊して地面に散らばっている。コンテスト中にANTが倒壊して続行不可能となっても困るしねぇ…。というワケで、今回は3mHで妥協してしまった。でもパッと見た目にはバランスいいし。コレなら経験上、大丈夫でしょ♪(ホンマかいな)

ANTの次はシャック設営。無線機や各種アクセサリーを配し、パソコンをセット。そして発電機を回してみる。持参したSX-800Rは2スト。2ストって標高の高いところだとパワーが落ちるのよねぇ。新5合目では何度か使ったコトがあるけど、たまに回転数が落ちたっけ…。でも、そんな心配はどこ吹く風、ちょっと回転数が低いモノの、安定して回っている。コレなら何とか使えそうだ。トータルな消費電力は計算していないモノの、200Wも使わないハズだし。まっ、大丈夫でしょ。

時おり「ドーーーーン」と東富士演習場から大砲とおぼしき音が聞こえる中、1730にはすべての準備を完了。さあ、寝るか。前夜は小分けに寝たからか、「寝たな〜」という満足感はなかったし…。F1200なら0200〜0500の3時間は寝られるとは思うけど、やっぱ寝れる時に寝ておかないと、とシュラフを広げて潜り込む…が、どうも寝付けない。それでも少しは意識を失ったみたいだ。でも1930を過ぎる頃から妙に目が冴えてしまい、五里霧中な山頂を右往左往しながら時間をつぶす。そして2040前に発電機を回し、機材の最終チェック。さあ、もう少しで戦闘開始だっ!

2103 開始3分前に空いてそうな周波数を見つけたのでチェックを入れる。すると「使ってますっ!」。たぶん1エリアだろう、と八木を振って聴取するも、信号のかけらも聞こえない。留守番と判断し、そのまま居座って…。2100に呼出周波数で一発かまし、サブChに移って「CQコンテスト!」。しかし呼ばれない。なんで?! SWR的にも問題はないし…。開始2分後になって初めて気が付いた。F2モールスI/FのCW/PH切替SWがCWになっているのを…。「こりゃ無変調垂れ流しぢゃ!」と慌ててSWを切り替える。というワケで1stQSOは2103のJA1YAD(10)。いやはや、開始直後のもっとも美味しい時間帯を無駄にしちまったがね…(とほほ)。
2123 1局/分のペースで快調に飛ばしていると、JA8NNT/7(07)が呼んできた。1st7エリアだけど、メチャクチャ強い。Sメーターが完全に振り切れている。こりゃ八溝山かJHU山(hi)のどちらかだろう。でもこのヒト、確か6m屋さんって印象があるんだけど?! 「どーもー、えふえるびぃですぅ」。ああ、JI1FLB田中さんがOPやってるのね。今回はFMMで参加しているとの由。こりゃFMM優勝最有力候補か?!
2132 JN2MIUが呼んできた。あまりにも強いので近所の局かと思いきや、なんと三重県度会郡の固定局。えっ?! ってな感じですわ(笑)。見通し伝搬なのだろう。ラグチューしながらビーム方向を微調整。この調子で西方面のマルチが埋まるといいんだけど。
2135 パイルを突き抜けて「…イタリー、ユニフォーム、キロッ!」。ををっ! コレはコレは…。CQ誌編集長のJJ1IUKカメオカさん(漢字が出ないSRI)ぢゃあ〜りませんの! 思いっきりビックリ(笑)。カメオカさんとはコレで3度目のQSOになるな〜。1stQSOはこっちが8J6PWKにお邪魔し、7MHz-CWでCQを出していた時だったっけ。ちなみに前編集長のJF1UMK冨永さんも7MHz-SSBで一度QSOしたコトが…。JP1NWZ櫻田さんともQSOしたコトあるし。7L1FPO細野さんとQSOしてみたいモノだ(はははっ)。とにかく、あまりにも嬉しくて少しラグチューしちゃいましたhi。
2149 CQを出すたびに八木とGPをカチャカチャ切り替えて…。をっ、カスカスに近い信号でJG2RRA/2が呼んできた。あっしの読み通りなら愛知県のハズ。果たして「5920P」を送ってくる。よっしゃ! ついでに移動先を聞いておこう。「愛知県幡豆郡の…」。ありゃりゃ。フェージングの谷間に埋もれてもうた(苦笑)。幡豆郡なら三ヶ根山だろうか。頭の中に思い描く地図で「あの辺りかぁ」と確認する。
2151 「ジャパ〜ン、ロミオ、ツゥ〜、ズゥルゥ、インディア、アルファ…」。はいはい。JR2ZIA/0ね。09待っていたのよ♪ と思い、さっさとロギングソフトにそう入力していると、「…ポータブル、ツー」。へ?! 今回は/2なの?? ってコトは遠笠山?! 「そうなんですよ〜、今年は遠笠山なんですよ〜」とOPのJH3FBK佐竹さん。あっちゃ〜! 09はJR2ZIA/0でないと取れない、と踏んでいただけに大きな誤算。ううむ…。

2203 西向けビームで運用していると、コレまたカスカスの信号でJH7XMO/7に呼ばれる。どーせ07でしょ、と思いきや、コレが何と06! えっ??? 慌てたのは言うまでもありません。「ビーム振りますんでロングによろしく〜」とお願いし、テントの外に出てマストをクルクル。ん?! 思ったより北に振るといいみたい。Sメーターを見ると…。なんと59+20dB! ウッソ〜!? 「どーですかぁ?」「こっちも59プラスになりました」。蔵王の何とかって駐車場に移動してるとのコトだけど、こんなに強く聞こえるとは意外も意外。「2400出れませんかぁ?」「スイマセン、1200だけなんですわ」。いやはや、コレだけ強ければ、2400MHzや5600MHzもいけそうな雰囲気。というワケで、しばらくはこのビーム方向で粘ってみるとしよう。
2216 JO1ZFA/1(14)に呼ばれる。どうもこのOP氏の声、どこかで聞いたコトがあるような…。コンテスト慣れしてるオペレーティング。そう言えば、筑波山からFMMで参加するグループがいるらしい、という未確認情報があったっけ。その後、何度かJO1ZFA/1がランニングしているのを聞いてたけど、ボイスメモリを上手く使ってるし、そつのないオペレーティングは間違いなくコンテスト慣れしている。この音程、この言い回し。多分あのヒトだろう…。JA8NNT/7と並んでFMM優勝候補でしょうな。
2239 JK2VOC/2(21)に呼ばれる。今回は三重県久居市・青山高原に移動しているとの由。久居市なら一志郡境にある業務局脇の広場か。GP1本でやってる、とのコトだけど、ロケーションがいいから信号は強い。ラグチューしながら情報交換。「JL1OKJ/1がウチに聞こえんJH4UYBとやっとったでー!」。えっ?! マジで??? こっちは広島どころか3エリアさえ未QSOなのに…。さすがは富士山山頂。一気に力が抜ける(苦笑)。
2251 JR2YYU/2(18)に呼ばれ、100QSOを達成。2時間弱か。さすがは宝永山! こうでなければ、クソ重い発電機を担ぎ上げた意味がないゾよ(苦笑)。

2304 2時間経ったし、そろそろS&Pやるか…。最初に呼んだのはJL1OKJ/1(17)。なぜかSがあまり振らない。山梨側だからだろう。次に呼んだのはJH0TIS/1(16)。「宝永山からです」「おお、宝永山ね」。そう、JH0TIS小柳さんは昨年のフィールドデーで宝永山からF430に出ている方。「一緒に担ぎ上げしてコンテストしたいですね〜」「それもいいね〜」などとちょこっとラグチュー。

JH0TIS/0を呼んだ後で、「赤城山にビームを振れば新潟から呼ばれるかな?」と考え、計画レピータを使ってビーム方向を探る。この時気付いたのが、赤城山ビーム、イコールJH7XMO/7がもっとも強く聞こえる方向、という点。コレには正直驚いた。さっきのQSOは赤城山の反射だったのか? 手元に地図がないため、詳細を分析できないのがもどかしい。でも、少なくとも赤城山へビームを振れば、蔵王辺りへは相当強く電波を送り込めそうだ…、という点は間違いなさそう。よし! この方向でやってみよう!

2310 赤城山へ狙いを定め、呼出周波数でCQを出してからサブChへ移る。わき上がるパイルの嵐♪ その中で、かすかに「/7」と聞こえる。をっ! さっきは宮城だったから、今度は山形かな〜、などと思いつつ「ポータブルセブンどうぞ!」。すると呼んできたのはJR7ZQH/7。かなり弱い。ビーム方向を微調整しながら…結果的には振る必要がなかったのだが…耳を澄まして聞き取ったナンバーは「5903P」。えっえっえっ??? ホントに?! コレには正直たまげました。「岩手県でいいですか〜?」「そうです、岩手ですぅ…」。ウソみたいなホントの話。あまりの信号の弱さに移動先の市郡名までは聞けなかった(*1)が、思わぬマルチが取れたので大満足♪
(*1 後日届いたQSLカードによれば、東磐井郡川崎村からパラボラAntで出ていたとのこと)
2323 岩手が取れたのに気をよくしながらランニングしていると、今度はJA1ANO/0が呼んできた。1st0エリア。さあ、長野・新潟のどっちだ?! 答えは「5909P」。取りあえずホッとする。あとは新潟…。でも、結果的に唯一の0エリアだったのでしたhi(とほほ)。

その後も赤城山ビームで粘ると、JR7ZDS/7(03)とQSOできた。岩手が2局も! コレは間違いなく7エリア方面へのパスがある。地図による分析ができていないモノの、思うに奥羽山脈沿いにパスが延びているのだろう。蔵王移動が59+20dBだった事実から考えるに、山形はともかく、秋田がGetできるかも知れない。赤城山ビームの威力を知った今、このビーム方向は今後の戦いでは有利な武器になるハズだ…。よしよし♪

ビーム合わせをしながら周囲を見ると、いつの間にやら雲が晴れ、頭上には星がまたたき、富士山のシルエットがうっすらと確認できた。登山道の要所要所にある山小屋には灯がともり、懐中電灯かヘッドライトか、登山道とおぼしきあたりをゆらゆらしている弱々しい明かりもたくさん見えた。明日もこんな天気だといいんだけど。

0000を過ぎた辺りで初めての本格的なS&P。呼びに回る時間としては少し遅かったか? と思わなくもないのだが、ライバル局とおぼしき面々の動向も探らねば。今回注意していたのは、常勝JA1WNZ/2。しかし、この後も信号を聞くことはなかった。不参加か?! 遠笠山でマジ参加している局がいなければ、どこかでコケるコトがない限り、少なくとも2エリア1位の座は揺るぎないハズ…。

1エリアはJL1OKJ/1を筆頭に7L3OWB/1(16)、JF1VVU/1(14)が頑張っている。後で知ったコトだが、7L3OWB/1・JF1VVU/1はそれぞれ昨年のF430における1エリア1位・同2位。430MHzに飽きて1200MHzに上がってきたのだろうか。だとすれば…。同じコトを考えるヒトは他にもいるものでhi(苦笑)。

0103 ビームを西に振ってCQを出していると、F2モールスで呼んでくる局がいる。ううむ、私に対しいきなりF2モールスで呼んでくるのは2局しかいない。果たして、呼んできたのはそのうちの1局、JI2EVL(20)だった。即座にF2モールスI/FをCWモードにして応答。今回初のCW-QSOとなった。その後、しばらくラグチュー。Sはほとんど振らないモノの、終始安定して入感。ラグチューしている間も、八木をあっちこっち回して微調整し、方向感覚をつかもうと努力する。

0225 呼ばれ方も鈍くなってきたし、そろそろ寝る時間。3時間ほど休んで0530に再開かな…。と西向けビームでS&P。すると、かすかに聞こえる局が。耳を澄まして聞く。「…F3X…/3」。をっ?! さっきJK2VOC福田さんから情報のあった六甲山移動のJF3XMX/3でないのか? ビーム方向を微調整し、さらにワッチ。しかし、フェージングの谷間に落ちると何も聞こえない状況。ううむ…。しかし、一瞬浮いた瞬間に聞こえたのは、やはりJF3XMX/3だった。をを! やっと3エリアの信号が聞こえた。すかさず呼ぶ。相手も気付いたらしく(こういう時、コールサインが知られているのは便利hi)、何とかしてコンテストNRを交換しようとするが…。フェージングの谷間に落ちると何も聞こえなくなるのは向こうも同様らしく、NRが分からないとかもう一度送れとか…。そんなコトを言っているような雰囲気(苦笑)。こうなったら冗長なまでにアナウンスしてやれっ! コンテスト慣れしていない方だと、こういうケースの時は却ってあれこれしゃべってしまい、先方を戸惑わせるだけなんだけど、私は違いますよん♪ ひたすら「ごーきゅー、ひとはち、ぱぱぁ。ごきゅー、ひとはち、ぱぱぁ。ごーきゅー…」と1分ぐらい同じ文言を繰り返してスタンバイ。すると了解した旨ゴニョゴニョ言ってるのが聞こえた。やれやれ。でもNewマルチをGet♪

3エリアができて大満足♪ とばかりにすべての電源を落とし、発電機も停めて寝袋へ潜り込む。山頂は寒いだろうと予測し、30分ほど前に身体を暖めるべく持参した500ml缶入り酎ハイを飲んであるから大丈夫…。のハズだったけど、疲れているのになかなか寝付かれない。そのうち、地面から冷えが伝わってくる。ううっ、寒いよー。ガタガタ震えながら寝よう寝ようと必死にもがく(笑)。断熱マットが欲しいっすhi。

…意識を失った時間帯があるから、幾分かは寝たのだろう。でも熟睡までには至らず、しかしふと見た時計が0530を指していたのでガバッと起きる。外は既に陽が昇りかけており、すっかり明るくなっている。をを! 雲が晴れて、周囲がそこそこ見渡せるなぁ。でもちょっと寝坊したかな?!(苦笑)

0535 この時点で171局16マルチ。目標の300局20マルチは遙か彼方…って感じ(苦笑)。北方面で取れそうなマルチは05・08ぐらいしかないけど、3エリア以西はJF3XMX/3の27のみ。マルチ稼ぎに走るなら西方面に期待するしかないな、と判断し、JF3XMX/3とQSOしてそのままの方向を向いている八木を使い、呼出周波数でCQを出す。サブChへ移ってまたCQを出し、スタンバイすると…。こんな朝っぱらから聞いている局はいるモノで、いきなり呼ばれた。しかも呼んできたのはJG2KKG(21)。をっと〜! いきなり三重県桑名市の固定局かね。JG2KKG近藤さんと朝のあいさつを交わしながらちょこっと雑談。そのついでにビーム方向を微調整…。周囲が明るいから、目印となるモノを見つけるのもたやすい。どうも西方面、6合5勺か7合目にある山小屋…赤色というかベンガラ色というか、まあそんな色の山小屋の方角へ向けると、JG2KKGが一番安定して聞こえる。この方角は、JF3XMX/3やJI2EVLとQSOした時と同じ方角っぽいなぁ。コレが探し求めていた西方面のビーム方向か?

0603 JG2KKGビーム(hi)でCQを出していると、弱っちい局が呼んできた。「…H1…」。なんだ、ビームのバックから呼んできたのか、と思いきや「…/4」。えっ??? マジっすか…。でも、フェージングの谷間に落ちると聞こえない…。JF3XMX/3の時とまったく一緒。何度かリトライしてコピーしたコールサインはJH1CSX/4。どこかで聞いたコトがあるようなナイような…(*2)。そしてコンテストNRを聞いて2度びっくり! なんと「5935P」を頂戴する。へぇ〜っ。広島まで飛んでいるんだ〜。JH4UYB岡野さんも呼んでこないかな?!(笑)
(*2 1990年FDで交信していたので、その時の記憶があったのかも?)

後で確認したのだが、西方面はまず愛知・本宮山レピータがもっとも強く聞こえる方向へ向け、次に三重・朝熊山ビーコンがもっとも強く聞こえる方向へ向ける(コレは微調整の範囲内)といいみたい。とにかく広島が呼んできた! コレは間違いなく西方面のパスがある。よし粘ろう…。

0638 JJ2TKX(21)が呼んできた。少しラグチューしてから、援助交信(hi)をお願いしてみる。オール横浜コンテストの事務方をやっているJA1DMY今井さん(11)とのQSO後、裏コールで呼んできてくれた。しかしこの時、当初よりも信号が強くなっているのを感じた(Sメーターの振れはほとんど一緒だけど…)。Condxが上がってきているのか?! ダクトが生成されつつある??? さてさて…。

この後…。JF2ZTL(21)に呼ばれ、次はJA4ZJC/4(35)。なんと2局目の広島。間違いなくパスがある。そして次はJF3HRP/3(27)。ホントに1200MHzなの?! っていう感じの呼ばれ方になってきた。JF3HRP/3もフェージングの谷間では何も聞こえなくなるモノの、信号の強さはJF3XMX/3以上。コレは稼ぎ時だ! と思ったその瞬間…。

0649 「じゃぱ〜ん、ろめお、ふぁいぶっ、ちゃーりー、びくたぁ、じゃぱんっ!」。…JR5CVJね。エラく強いなぁ。Sメーター直読で59+20dBも振ってる。どーせ「/1」かその辺りの移動局でしょ、と思いきや、「徳島県名西郡石井町固定です」。…絶句モンでした。ローカルラグチューの感覚でコンテストNRを交換。そして先方からも「59プラスで来ています」とのレポート。いやはや。あまりの強さにビックリしちゃいました。そして次に呼んできたのはJA5ZNW/5(37)。なんと徳島が連チャン!

0700 これはCondxマジいいぞ! とCQを出していると、今度は「倉敷からいいですか〜」だって(笑)。「コールサイン送って〜」と返す。Sメーターをけっこう振らせて(直読で5〜7)呼んできたのは、高知時代に良く呼んできてくれた(*3)JH4PMY(31)。岡山県倉敷市の固定局ともQSOできるなんて、ホント夢のよう…。
(*3 430MHzで4QSO…もっと交信してるような気がするhi)

0640頃からの約30分間で、新たに19・31・37のNewマルチをGet。振り返ってみると、コンテスト中でもっともCondxの良かった時間帯でした。Condxを読みながら的確にビームを振り、しかるべきオペレートをすれば自然とマルチが増える。430MHzで培ったノウハウは1200MHzでも活かせたコトに大満足♪

しかし、あまりにも西方面を追い過ぎたためか、局数的にはあまり伸びがない。こりゃアカン、と0730頃には赤城山へビームを振り、1エリア勢を呼ばせながら未取得の05・08を狙う。しかし、このもくろみは失敗したのでした(苦笑)。局数だけでも伸ばそう、と時おりS&Pを交えながらの運用が続く。

0917 ダクトが出やすい時間帯は、日の出しばらくと日の入りしばらくの1日に2回。ダクト生成の詳細な説明は省略するとして(長くなるから割愛)、この時間帯は本来ならSSB/CWでDXを狙いたいところ。しかし今回はFM機での参戦なため、西方向へビームを振り、呼出周波数を上手く活用して存在をアピールしつつ、DXを呼ばせなければ…。この読みは見事的中。呼んできたのはJI5AWZ(37)。徳島市固定だそうな。JR5CVJほどではないが、それでもSメーター直読で7〜9の強さで入感。よしよし…と思っていると、次に呼んできたのはJG5WUN/5。をっ?! オール岐阜の時は50MHz-SSBで交信したけど、確か香川県だったよな…。果たして「5936P」。思わず「香川県ですか?」と聞き返してしまった。だってNewマルチなんですモン♪

本日2度目のオープンは短時間だったみたいで、3エリア以西の局はこの2局でオシマイ。でも、オープンをきっちりモノにできたのが嬉しい。そして、そのオープンを見事捉えて呼んできたこの2局もスゴイ! と思う。相変わらず3エリアはJF3HRP/3・JF3XMX/3の六甲山勢としかQSOできていないが、4エリアが3局2マルチ、5エリアが4局2マルチと、コレは上出来の部類に入れても良さそう…。

JG5WUN/5とQSOした時点で220局21マルチ。マルチ数は目標を達成したが、局数はあと80もある…。しばらく西方面ビームで粘ってみたが、どうも芳しくない。というワケで、10時台は赤城山へビームを振り、取れても良さそうな08を狙ってみる。

1036 何気なくS&Pしてると、F2モールスのCQが聞こえる。ををっ! 誰だろう…。JN1ZLR(11)だった。さっそく呼んでQSO。結果的に、F2モールスでCQを出していたのは、聞いた限りではJN1ZLRだけ。「ぢゃ、オレも」と真似してF2モールスでCQを出してみる…も、まったく呼ばれず(とほほ)。そのうち、しびれを切らしたのか、JA1IE(10)がF3で呼んできた。こりゃアカンわ(笑)。
1049 JA1IEに呼ばれたコトでF2モールスを諦め、ボイスメモリを活用しF3でCQ連呼。すると「JA7Y*B/7」ってのが呼んできた。ココで人間スーパーチェックパーシャル機能が炸裂! 「JA7YFB/7ですか〜?!」。と言うのも、事前情報でJA7YFB東北工大が移動して参加するというのを、OBのJL2OGZ石井さんがどこかのBBSに書いていたから。しかし…。たまには外れるのよ、コレが(をぃをぃ)。正解はJA7YAB/7。最近交信してないからデータが抜け落ちてた…(苦笑)。しかし、嬉しい誤算とは正にこのコトで、もらったNRは「5905P」。そりゃ山形大学だから05は当然(?)だけど、ぢつはコレがNewマルチ♪ そして、このマルチもまた赤城山ビームでGetしたのだった。ちなみにJA7YFB/7は1250に呼んできてくれましたhi。

テントの外で運用していると、アマチュア無線家とおぼしき方がやってきた。コールサインは失念したが(JP2XTYだったかな?)、運用しようとしているのは何と29MHz-FM。「えっ?!」とビックリ。こんなところまで来てやらんでも…。他人のコトは言えないが(苦笑)。面白い(と言うか参考になった)のはANTの設営方法。使用ANTはサガ電子のZA-28(終端給電型)。コレの先端を釣り竿で持ち上げる。給電部は地面すれすれ…。と、お手軽垂直型ANTの出来上がり♪ コレでCQを出すと、正規伝搬で6・8エリアから、GWで1・2エリアから呼ばれている。けっこうなパイルだね〜、とコンテスト参加を中断し、しばし見学。このANT設営方法、他にも応用ができそうだ。たとえばHFローバンドでの簡易逆Lとか…。

1148 ちょっと気が向き、F2モールスでCQを出してみる(懲りないね〜)。すると、今回は一発で呼ばれた。慌ててコールサインを聞き取る。あれ? JE2CPI/2(18)はさっきF3でQSOしたぢゃない…。でもJE2CPI成瀬さんのコトだから、もしかしたらC1200でエントリーか? と思いNRを送る。しかし、F2モールスで呼んできたのはこの1局のみ。やっぱアカンわ(苦笑)。

1209 JH7AJB/1(11)が呼んできた。「同軸ケーブルを80mも引っ張っているんで1200MHzがまるでダメなんですよ〜」だって(をぃをぃ)。どんな同軸ケーブルか知らないけど、そんなに引き回したら実際ANTから放射される電力はいったい…?! それでもちゃんと聞こえるんだから、さすが宝永山! というところか。コンテストMLなど雑談をちょこっとやってファイナルを送る。
1252 事前の約束通り、JJ1XNF/1(11)がF430参戦の合間を見て呼んできてくれた。さっそく情報交換。どうも局数が伸びず苦戦している模様。こちらは、と言うとJJ1XNF高谷さんとのQSOで291局22マルチ。「すごいすごい!」と高谷さん。目標の300局20マルチが間近に迫ってきた。「一緒に移動しているみなさんによろしく〜」とファイナルを送ると、後で一緒に移動していたJK1LYP御厨さん・JS1HIR服部さんも呼んできてくれた。ホント、ありがたいコトです(ひたすら感謝!)。

1300過ぎ、29MHz-FMを運用していた方がやってくる。「そろそろ帰りますわ」「お気を付けて」。こちらも、撤収の二文字が頭の中をちらちらする時間帯。でもコンテストは1500まで。頭の中で撤収の段取りを考えつつ運用続行。

1329 ふぅ…。やっと達成ですわ(にこにこ)。JQ1CSV(11)とのQSOでちょうど300局目。一時は無理かと思われた目標の300局を、あと1時間半残して到達。あとはどれだけ局数を積み重ねるコトができるか…。マルチの伸びは期待できないから、あとはひたすら関東平野の局を呼ばせよう。既にJM2RUV酒井さんのレコードはクリアしているものの、富士山山頂移動JL1OKJ/1がいるから気は抜けない。まだまだっ!

…とまあ、気合い入れたまでは良かったが、そろそろ撤収を始めないとアカンかな? 1930を過ぎると暗くなって足許がおぼつかなくなるから、できれば1900までにはすべての機材を下ろしたい…。さあ、片付けるコトのできるヤツを片付けるか、とボイスメモリでCQを垂れ流しつつ、まずはテントから。中の機材をすべて外に出し、ある程度小分けにしてからテントをたたむ。しかし、遠慮なく呼ばれるので、何度も作業中断を余儀なくされるが仕方がない。30分ほどかかってテントやシュラフを片付けた。

テント・シュラフの次は無線機材。順序としては

(1)マストを縮める
(2)17エレループを2列からシングルに規模縮小する
(3)GPを外す
(4)マストを伸ばす
(5)不要となった機材類を担げるようコンパクトにまとめる

という感じ。(1)〜(2)の間はGPで、(3)以降は17エレループで運用を行えばいいだろう…。マストを縮めると、案の定呼ばれ方が鈍くなった。コレは仕方ないやね〜。しかし、顔のスグ脇で1200MHzの電波を発射して、人体(=あっし自身hi)に影響はないのだろうか?! いい方向へ影響してくれるといいんだけどな〜(笑)。

1426 モタモタしながら機材を撤収しているとJA1CIC(13)に呼ばれる。ちょこっと雑談をすると、話は故JA1AB市川さんのQSLカードについて…。「クラブ局(JI2ZLX)のQSLカードをどうしましょうか?」と聞かれる。そうか、この方は市川さんが亡くなってからQSLカードのマネジメントをやってたっけ。「特に必要ありませんし、お手間をかけさせるのも…ですから結構ですよ」と答える。ホント、ご苦労さまです。

1440には片付けられる機材はすべてコンパクトにまとめてしまった。さて。次はパソコンだ! というワケでメモ帳&ボールペンを出し、パソコン周りの片付けに入る。もちろんCQはボイスメモリ任せ♪ 手抜きと言えば手抜きだが…。ボイスメモリを使って今回初めて判ったコトとして、ボイスメモリを活用すると周囲へ漏れる雑音(=運用時に発する声)を最小限に抑えるコトができる、というコト。今回のような場所(行楽地・観光地・衆人環視となるような場所etc.)では、結構気を遣うんだよね。これからは状況に応じ、ボイスメモリを積極的に活用するとしよう…。

なお、この時のビーム方向は東京へダイレクトに向けていた。と言うのも、赤城山ビームでは東京・横浜方面が若干サイドとなるためか、聞こえない局が少なからず存在するため。ココでまとめると、宝永山から八木を使ってUHF帯を運用する場合、

(1)本宮山ビーム(西日本向け)
(2)赤城山ビーム(東北・信越向け)
(3)都心ビーム(首都圏およびその周辺部向け)

の3方向をきっちりと見極めた上で、状況に応じて使い分ければOK、という結論に至ったのであった。はっきり言って、指向性ANTをこの3方向以外へ向ける必要性はありませんね。と言うのも…、

(1)西方面については、富士山山頂から南へ広がる裾野のために、開けている方向が意外と限られているようだ。つまり、「本宮山以外に向けられる方向がない」という状況であるように思われる。さて、地図上で宝永山から本宮山へ向けて引いた直線をそのまま延ばすと、三重県松阪市を通って奈良県の山上ヶ岳や八剣山の辺りに至るみたい(厳密にはちょっとズレるがhi)。計算上、宝永山と山上ヶ岳・八剣山は見通し距離に収まるため、山上ヶ岳や八剣山で反射した電波が紀ノ川の上を通って瀬戸内海へ落ちている…モノと思われる。ただ反射波本体(?)は、山上ヶ岳・八剣山から先は中央構造線(紀ノ川・吉野川)に沿って西へ飛んでいるのではないだろうか。
(2)宝永山から赤城山へ引いた直線を更に延ばすと、尾瀬ヶ原(燧ヶ岳)を通って飯豊山に至る。7エリア勢の運用場所が不明なため、コレまた憶測に過ぎないが、どうやら尾瀬か飯豊連峰のどちらかで反射した電波が山形へ落ちている模様(個人的には後者っぽいような気がする)。そして、蔵王と栗駒岳の間を抜けて岩手まで届いたのだろうか?
(3)宝永山から赤城山まで至るルートの途中には雲取山がある。すなわち、関東平野を外れるルートであるというコト。UHF帯のFMでは、無指向性ANTではノイズに埋もれて聞こえないが指向性ANTでは明瞭に聞こえる…というケースが少なくない。赤城山へビームを振った場合、東京都心部はメインローブより45度ほどズレた方角に位置するため、今回使用したANT(17エレループ2列…半値角は7〜8度ぐらい?)で東京都心部をカバーするのは厳しいと考えられる。よって、局数稼ぎに走る場合は都心へダイレクトにビームを振る必要がありそう。なお、このビーム方向に限り、半値角がある程度ブロードな方が楽にQSOできると思われる。

という理由によるもの。DXに対しては(1)と(2)で、近場の局数稼ぎは(3)でやればいい…。ただ(3)については、半値角の狭いANTを使う場合は、若干左右に振ってやる必要があるのは言うまでもありません。

1459 片付けられる機材をすべて片付けたのは終了3分前。ボイスメモリでCQを垂れ流しつつ、残った飲食物を一気に胃へ流し込む(笑)。そして…。「コレで最後です、CQコンテスト! こちらは…」で応答してきたのは7K2HKS(10)。手短にNR交換をおこなってタイムUP! 「もっと上のバンドでやってました」とおっしゃる氏。宝永山からなら10GHzでもQSOできそうだな…。

さあ、コンテスト終了の余韻に浸っているヒマはないっ! さっそく撤収再開。帰りは一気に下ろすつもりでいたため、背負子に発電機からナニからナニまで全部くくりつけ、手で提げてみる…。うっ! 行きの2回目よりも重いっ!! 試しに背負ってみようとするも…。げっ! 背負えない(爆)。マジで背負えないんです。こりゃアカンわ(とほほ)。

結局、2回に分けて機材を新5合目まで下ろす。ただ、下り道が多かったコトと、ランナーズハイとなって「足が勝手に前へ出る」状況だったのもあって、1600前から開始した機材運搬作業が思いの外はかどり、1915には運搬完了。最後の気力(?)を振り絞って発電機などを3代目危険人物号に積み、1930過ぎには新5合目駐車場を出発。JL1OKJ宮寺さんの車はまだ停まっていたから、翌日に下山するのであろうか…。あまりにも腹が減ったため、スマル亭でうどんを食べただけでは足らず、吉野屋で牛丼をかき込んで東名高速へ。牧ノ原SAでシャワーを浴びたら疲れが…。ちょっと仮眠のつもりがぐっすり寝てしまい、起きたら0630。場所は浜松市の三方原PA。もちろん、仕事を休んだのは言うまでもないっすhihi(笑)。


●各種内訳(シングルOP・電信電話1200MHzバンド)

QSOs CW FM Points Mult CW Ratio Ant
---------------------------------------------------------------------------------
1200MHz 331 4 327 330 22 1.2% 100% 3mH 17el-Loop*2, 3mH GP(U-200)
---------------------------------------------------------------------------------
CW/Phone 4/ 327 Total score: 7260


●タイムチャート(その1)

|21 22 23 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14| 計
---+-----------------------------------------------------+---
120063 42 38 18 7 3 - - 4 16 11 11 21 22 12 26 21 16|331
---+-----------------------------------------------------+---
計 |63 42 38 18 7 3 0 0 4 16 11 11 21 22 12 26 21 16|331
累 | 143 171 175 213 268 331|


●タイムチャート(その2)

21 22 23 00 01 02 03 04 05 06 07 08
------+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----
1200 6BACDB788A36487955443214123 1111 2 2112372212222213122
------+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----
Sum 6BACDB788A36487955443214123 1111 2 2112372212222213122

09 10 11 12 13 14
------+-----+-----+-----+-----+-----+-----
1200 438411562126124131374336312645421162
------+-----+-----+-----+-----+-----+-----
Sum 438411562126124131374336312645421162

+ 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
10: A B C D E F G H I J
20: K L M N O P Q R S T
30: U V W X Y Z + + + +
more: +


反省(1) 初めての場所と言うのもあり、ビーム方向を探るのに手間取ってしまった(仕方ないんだけど)。もし次回もあるのなら、その時は今回の運用で得たデータが活用できるから、スタート直後から的確にビームを振ってのオペレートができるハズ。というコトは、マルチがあといくつか上積み可能?!
反省(2) 1200MHzはまだまだFMメインだから、CWはF2モールスでいいだろう…という考えは甘かった。IC-910やTS-2000が出ているからか、予想以上にA1が普及している模様。F2モールスで10QSOはできると踏んでいたのに、結果的にはたった4局(JF1NDT/1・JN1ZLR・JE2CPI/2・JI2EVL)。次回はオールモード機を担ぎ上げなくちゃダメなのかしらん?! となると、上のいずれかの機種か、144MHzか430MHzのオールモード機にTRV…のいずれかになるなぁ。
反省(3) SX-800Rなんざ担ぎ上げるモノぢゃありませんhi! やっぱHONDAのEU9iでなくちゃ。それと意外だったのが燃料。「油だから軽い軽い」と思っていたのが大きな間違いで、コレもそれなりの量があると結構な重さに…。
反省(4) やっぱ担ぎ上げ用の機材を調達(作成?)する必要がありますね。無駄を一切省き、なおかつコンパクトにまとめてスリム化を図る。ただボイスメモリは負担軽減・周囲への配慮などの点から絶対に必要だと痛感しました。ISD社のチップを使ったボイスメモリを作らないとアカンな〜。でもオール英文の説明書きはチンプンカンプン(苦笑)。

反省もいろいろあるけど、とにかく楽しかった! かつて、高知県香美郡物部村・三嶺へ担ぎ上げしていた頃に感じていた諸々を思い起こさせる、今回のコンテスト参加でした。うん、また担ぎ上げのムシが疼いてきたのかも知れない。来年は担ぎ上げの労をいとわない面々を揃え、宝永山でFMMやってみるのも一興かな???(ンなコトできひんってhihi)

お相手いただいた方々、本当にありがとうございました。
次回もあるなら、今回の数字(330*22=7260)を上回るのを目標としてチャレンジしたいですね!
posted by きこり@JH最大の難所 at 06:18 | 岐阜 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | コンテスト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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