2013年09月15日

GPSロガーでPC内蔵時計を自動校正

別PCでは出来るようにしてある、GPSロガーを用いたPC内蔵時計の自動校正を、ThinkPad・X60でも出来るようにしたので備忘録を兼ねてhi

(序)当方の環境は以下のとおり
●IBM ThinkPad X60
  Intel Core2Duo T5500 @ 1.66GHz、RAM 2GB
  WinXP Pro Ver2002 SP3


(1)GPSロガーを使用できるようにする
●随分前に秋月電子通商で買ったGT-730FL-Sを使用
  森林測量に使えないかと思って買ったは良いけれどhihi
●リチウムイオン電池内蔵でUSB経由で充電する
  PCからUSBで繋いでおけば電源不要
●このGPSロガーは、USB⇔RS-232C変換チップのPL2303を内蔵
  ドライバはメーカーサイトからD/L可能
●割り当てられたCOMポートの番号を控えておく
  当方の環境ではCOM7


(2)以下の和製ソフトは使用を断念
Satk(さとくん)
  COM1〜COM4までしか対応していないため
GPS Time Set
  自動更新機能がないため
NMEA Monitor for windows
  自動更新機能がないため


(3)イギリス製フリーソフト「GPS Time」を使ってみた
こちらで入手可能
●D/Lしたらインストール
●起動したら「Config」をクリック
●以下の項目を設定したら「OK」をクリック
  Port number:割り当てられたCOMポートの番号
  Data rate:当方の環境では38400
  Update PC time:何分おきに時刻を校正するのかを記述
  Time offset:「00:00:00」でOK
  Subtract offset:チェック入れず
●「Start」をクリック

【検証】オフセットを設定しなくても良い理由
●Windowsの「日付と時刻のプロパティ」におけるタイムゾーンの設定が優先されるため



(4)ポート番号と通信速度が分からない時+α
●「NMEA Monitor for windows」をD/Lしてインストール
●起動前にGPSロガーをPCに接続しておく
●起動したら「オプション」⇒「オプション設定」と進む
●オプション設定の「シリアルポート」にある「探索」ボタンをクリック
  ポート番号とボーレートを自動判定してくれる

【NMEA Monitorで他に分かること】
●その場所の、こんなデータが分かる
  緯度・経度(度分秒表示)
    度分秒(60進数)から10進数へ変換
    度+(分÷60)+(秒÷3600)
  海抜高度
●これらがあればCalsat32の観測点の設定ができますhi

130915_gps_R.jpg
居間の南に向いた窓のそばに置いたGT-730FL-S
この状態でも常時7〜8個のGPS衛星を捕捉
ただ「みちびき」には未対応

これで移動運用先でもPC内蔵時計のズレを気にすることがなくなります。そのうち実戦投入してみましょう。んでもってホンネは、Satk(さとくん)がCOM10ぐらいまで使えるようになるといいな、って思ってますhi

−…−

9月15日・追記

JM1WBB関さんから「JT65運用でさらに精度が必要な時はPPS信号を使って同期をかける」というお話しをいただいたので、さらにネットで調べてみたところ、今までよく見てたページ(hi)にこんな記述が

メーカーによると、GPS受信機「ジュピター」を「NMEAモード」で稼動する場合、時刻の表示値において 常に2秒の遅れがあるとされています。Stakでは、この2秒を予め考慮してPCの時刻校正を行っています。 しかし、実測によるとごくまれに1秒の遅れで表示されることがありますので、ご注意願います。(原文ママ)

ということで、当初の予定どおり「Satk(さとくん)」で時刻校正をするのが妥当と判断。そこでCOMポートの割り当てを見直すことにしました

#関さんにご紹介いただいた「Dimension 4」、当方には敷居がチト高い予感hi


(5)COMポートの割り当てを変更
こちらのページを参考にした
●コントロールパネル⇒システム⇒デバイスマネージャ⇒ポート(COMとLPT)
●変更したいCOMポートを選択
●プロパティのウィンドウが開くので「ポートの設定(Port Settings)」タブを選択
●「詳細設定(Advanced)」をクリック
●左下のCOMポート番号(COM Port Number)で任意の番号を選ぶ
  既に割り当てられている番号を選ぶことはできない
●選んだらOKをクリックする

これで以下のポートをそれぞれ変更
●PL2303の繋がるポート
  COM7⇒COM4
●PCカードによる拡張COMポート
  COM4&COM5⇒COM7&COM8


(6)「Satk(さとくん)」を導入
こちらで入手可能
●起動したら、操作パネルの「設定」をクリック
●条件設定ウィンドウが開いたら、以下の項目を設定
  接続先:COM4 【注意】COM1〜COM4しか選べません
  受信機:その他
  通信条件⇒通信速度:38.4k
  自動校正:する
  秒補正:+1
●メインウィンドウに戻ったら「接続」をクリック


秒補正は、デフォルトでは+2でしたが、時報(117)を聴取して+1にしました。おかげで、時報とほぼ同時にPC内蔵時計も時間を刻むのを確認。これならJT65などの運用もスムーズにできそうです

130915_satk.jpg
さとくん稼働中!

秒補正は、「GPS Time」の Time offset で秒単位の指定をしてやれば同じことができるワケで。でも緯度経度や海抜の情報も得られるし、タイムサーバーとしても使える「Satk(さとくん)」に軍配が上がるかな。たとえば移動運用でネットワークを組むのなら、これを使うことでネットワークにぶら下がっているパソコンの時刻合わせが楽にできそう。使い方次第では、アマチュア無線でのいろんなケースで有効に使えるんじゃないかなって思います
posted by きこり@JH最大の難所 at 18:30 | 岐阜 ☔ | Comment(2) | TrackBack(0) | がらくた入れ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。Twitter越しに質問した者です。

この度は大変失礼しました。私、ブログなどをやったことがないためどのように質問していいのかわからず、Twitterのアカウントを作って質問しました。

本題ですが、きこりさんのブログを拝見させていただいただきました。そこできこりさんがGPSをSatkを使って同期されていたことを知ったのですが、きこりさんがご自分のノートPCとGPSを同期される時はRS-232CをUSB変換されて使われていたのでしょうか?

返答の程、よろしくお願いいたします。
Posted by meteor_kun at 2014年10月25日 21:37
>meteor_kun
いらっしゃいませ。Twitterは字数制限があるので、こちらへ誘導させていただきました

お尋ねの件は、「その通り」です

私が使用したGT-730FL-Sは、本体内部にUSB⇔RS232C変換チップが内蔵されています。なので、この変換チップに対応した専用のドライバをインストールすれば、大抵のWin機(Win2000SP4以降が対応)では動作すると思います
http://www.prolific.com.tw/JP/ShowProduct.aspx?p_id=223&pcid=126

なお、記事に載せた画像からも見て取れますように、実際にはノートPCのUSBポートにUSB延長ケーブル(5m長)を繋ぎ、その先にGT-730FL-Sを付けています

ご参考になれば幸いです〜〜
Posted by きこり@JH最大の難所 at 2014年10月25日 22:00
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