2022年11月21日

GreenCubeでのDXハントを目当てに北陸へ

当初は、昨年クルマのトラブルで不戦敗となったJA9HFコンテスト・CW部門の現地乗り込みを予定していて、終了時刻が15時まで延長された(=昔の規約に戻った)ため翌日に有休も入れて……。それがGreenCubeの登場で事態は一変! サテライト通信がメインで、コンテストはその合間に運用してきましたhi

11月19日(土)
石川県能美郡川北町(JCG#30006、PM86fl)
GreenCube・08時台
GMSK:DU9JJY、JN2QCV、JH4DHX/3、JK1AFI、ZL3TCM、JH8FIH、ZL3MHVK5QI
GreenCube(以下「GC」)でのDXハントを主目的に、と決めた段階で、そのように準備を進めていたところ、直前(18日朝)になって中継器にトラブル(ビーコンのステータスではOnなのに実際はOff)。前日18時過ぎになっても復旧しないため、当初の目的通りに……とJA9HF-CWへのフル参加を念頭に準備し直していると、中継器がOnになったとの知らせ。慌てて準備をまたし直して、自宅を出発できたのが、予定よりも3時間半遅れの23時30分頃。それに加え、移動運用先の様子が若干変わっていて……。今までアンテナを展開していた芝生広場が一面マレットゴルフ場に。運用場所をどうしようと右往左往して落ち着くまでに時間もかかり、更には初めてセットアップするアンテナ群のため、あれこれ調整しているうちに時間が過ぎ、楽しみにしていたEuウィンドウが閉じた後にようやく運用開始。それでもDXCC-NewのZLと複数QSOできました。

この後、フォロワーさんがやってきて2時間ほど立ち話。彼の近況を聞き、ちょ〜ビックリでしたhi。

GreenCube・12時台
GMSK:I4IUM、JO1LVZ、VU2LBW、JG6CDH、BI1NJI
Euの東半分が見えるパス。でも現地時間で未明だからかアクティビティは低く、I4IUM局のみ。

GreenCube・19時台
GMSK:W5CBFWA5LRC
W5CBFヘクターさんにVUCC-Newをプレゼントできました。ただ、もう少し北米側のアクティビティがあれば……。まあ、先方は現地時間で未明〜早朝なので仕方ないですね。

GreenCube・22時台
GMSK:JG6CDH、BG5UZWBI1NJIKG0D
Twitter上で色々とやり取りしているKG0DデーブさんとQSOできました。VUCC-New!

−…−

11月20日(日)
GreenCube・02時台
GMSK:IZ8HUJDL5GACA65BRF4BKVIK4RSRVA7LMKB6LTY
目覚まし時計をかけ、実際起きたのに、事もあろうに二度寝してしまい、アフリカの局(3B8DU局)を逃すという大失態! やってしまった……。でもDXCCのNewが1つ、VUCCのNewが3つと、まずまずの出来高でした。

FO-29・06時台
CW:JR0UIU/1、JL3RNZ/6
JL3RNZ稲葉さんの宮古郡移動をようやくGet! PL24はVUCC-Newでした。遠くまでお疲れさま!!

GreenCube・06時台
GMSK:EB1AOIK6GZMEA4CYQ2M0SQLEA5WAEA1DRS57NMLLZ1CWKIK6RJUM0SATOG7D、JE3HCZ、JN2QCV、VK2ZAZ
AOS直後にアップリンクを通すと、途端にヨーロッパからの大パイル! 捌くのに必死でしたが、取りこぼしも結構あって(DXCC-NewのHB9WDF局など)、ちょっともったいないことをしました。まあ、1波をフットプリント内にいるすべての局で共有するので、渋滞が起きるのは致し方ないのですが。でも結果は、DXCC-Newが4つ(G・GM・LZ・S5)、VUCC-Newが8つと大漁。あのパイルアップは病みつきになりますね〜。

この後、SO-50を運用中、無線機にトラブル。どうもドライブ段がお亡くなりになった模様で、145MHz帯と435MHz帯の出力が0.1W程度しか出なくなってしまいました。無線機屋さんで直るといいんだけど……。

−…−

さて、今回の移動運用を実行するに際し、GCのダウンリンクについてTwitter上でこんなやり取りをしていました。

・GCのダウンリンクはどうも円偏波のようだ
・右旋の時もあれば、左旋の時もありそう
・円偏波のアンテナなら右旋・左旋の切り替えが出来ないと都合が悪いよね
・私らは直線偏波のアンテナを使うのがいいのでは
・だったら垂直偏波と水平偏波の2系統を用意して切り替えるといいよね

というわけで、今回は次のラインナップで臨んだ次第。

・145MHz 1.5wl・8エレ(CYA-208)垂直偏波
・435MHz 4wl・18エレ(CYA-718)水平偏波
・435MHz 3wl・15エレ2列(A430S15R2)垂直偏波

この他に用意したものetc.は、以下の通り。

・435MHz用の直下型プリアンプ(AG-35)
・アンテナ切替用の同軸リレー(CX-520D)
・IC-910D(周波数は自動制御)
・G5500DC(AZ/ELとも手動制御)
・SatPC32ISS(軌道計算ソフト、これで910の周波数を制御)
・soundmodemとGC Digipeater(送受兼用)
・GNURadioとDigipeaterTNC&GUI(受信専用)

Geocam_19-11-2022_085516_plain_R.jpg
設営直後の様子

・Rigやソフトetc.の設定はこちらを参照
・soundmodemのWaterFallは色つきにする(Settings>Devices>Color Waterfallにチェックを入れる)
・プリアンプをONにしてから、soundmodemのWFを見つつ自作デジタルI/FのVRで受信レベルを調整(結構クリチカル)
・実際に信号を受信しながら、GNURadioのWF上で受信信号のセンターが0.00kHz近傍に来るようRITで調整
・次にsoundmodemのWFに表示される受信信号を見ながら、マーカーの位置を受信信号に合わせる
・送信時にALCを振らさないようPCの出力レベルを絞る
  ⇒自作デジタルI/Fの出力レベルを全開にした上でPCの音声出力でレベル調整すると、信号が歪みにくいので良い

いろいろと調整しても、ある程度の信号強度でないと復調しません。また無指向性アンテナだとマルチパスで復調自体が困難になるのは、想像に難くありません

で、これらの準備を整えて臨んだ結果は、結構いい感じ。片方のアンテナで受信が厳しくなった時、もう片方に切り替えるとガツーンと入力してさくさく復調される様子は、見ていて快感でした。またアップリンクも割と上がって中継されまくっていましたし。その結果、Rig不調で運用時間はさほど取れなかったのにもかかわらず、DXCCが+6、VUCCが+16(JL3RNZ/6を含む)という成績を収めることが出来ました。

Geocam_20-11-2022_075847_plain_R.jpg
後方に見える3.5/7MHz逆VでJA9HFコンテスト・CW部門に参加
衛星の合間に運用したので、約320QSOに留まるhi

【課題】
・アンテナの自動追尾。CGAntenna社・RTC-200を導入するも、なぜか制御できず。GS-232Bコンパチなんだけど、結線がおかしいのかな…。DIN8同士をストレートに結線、じゃダメなのだろうか
・アンテナの架設方法。18エレを垂直、15エレ2列を水平にすると、同軸ケーブルの引き回しがいい感じになりそう
・アンテナを切り替えても受信できない状況がたびたびあった。衛星側のアンテナの指向性にヌル点がある?
・ロギングにはN1MM+を利用。ロギング方法をもう少しスマートにしたい ⇒ GreenCube Digipeaterの最新バージョン(0.13e)にログ機能が追加されたので評価してみたい

お手軽さを追求するなら、15エレをそれぞれ単体で垂直・水平に架設すればいいかな。単体でもAZ/ELローテータでGCのいる方向へ振った上で50Wで運用すれば、それなりにQSOできそうな感触。プリアンプは、全体のNFを考慮すると直下がベストですが、手元でもないよりはマシそう。そうすることで手動の同軸切替器を使うこともできますし。

とまあ、いろいろと収穫のあった移動運用でした。あんなパイルアップが浴びられるのなら、しばらくはGCでのVUCCサービスに特化して移動運用をするのも楽しそう。お相手いただいた方々、ありがとうございました。
posted by きこり@JH最大の難所 at 16:42 | 岐阜 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | サテライト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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